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「髪」とは不思議なものだ。
毎日必死にケアなどをし、愛しんでいるにも関わらず、頭皮から抜け落ちた瞬間、それは憎しみの対象へと変貌する。
床に落ちた「髪」。
排水溝につまる「髪」。
身体に纏わり付く「髪」。
抜け落ちた「髪」は唯々不快だ。
古より「髪」は何らかの力が宿っていると思想される。
現に煩悩の象徴と捉え頭を剃る僧侶がおり、儀式で捧げ物とされてきた歴史がある。
人々は「髪」に対し、特別な意味合いを与えてきたのだ。
私も作品を通じ「髪」に特別な意味合いを与えたい。
作品から見いだされるのは美しさなのか、醜悪さなのか。
その答えは鑑賞者に委ねよう。

生殖象徴|Captive (2018)
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